スマホが学力低下に関係するのかどうか

2017年6月20日

diary

スマホを使うと学力低下 医師会「警告」ポスターの根拠(J-castニュース)

と、何だか医師会が出した啓発(警告?)ポスターが騒がれているようですが、昨年にも同じような内容の記事が出ていました。

勉強しても台無しに!? 「スマホと学力低下の因果関係」が最新研究で明らかに(ハピママ)

スマホを使えば使うほど賢くなる、なんてことがあり得ないのは絶対的に明らかだけど、その逆ってのはどうなんだろう。

自分を律することができるかどうか

ハピママに書かれている記事からわかるのは、「適切な利用時間を自律的に守れる子供は賢い」ということだけ、のような気がする。
全く利用しない子供よりも、1時間以内で利用する子供の方が賢く、そこから使用時間が伸びるほど馬鹿になっていくのは、これはこれで当たり前の話だ。
全く利用しない子の中にはもしかしたら自律的な子もいるだろうし、あるいは「自ら使わないことを選択した」最も賢明な子供もいるかも知れない。彼らは恐らくこの層の学力を底上げしている。
反対に、無理に制限されているだけで制限されなかったら際限なく利用する馬鹿もいるだろう。つまりこの子たちが「使わない」層が1時間未満利用層より学力が低くなってしまっている原因と言える。 要するにデータの軸がスマホになってはいるものの、これが漫画であろうとテレビであろうと、子供にとって勉強以外の誘惑となるものであれば須らく同じようなデータが現れるのではないだろうか、ということだ。

見当違いな意見

これがどう間違ったのか、あるいは記事を起こした記者がアホなのか読者が低能なのか、ネット上では何だか見当違いな「なら何時間ならいいんだ」という利用時間に焦点を当てた論争が多いように見受けられる。
いやいやそういう問題じゃなかろう、と。
上述したように「自律できるかどうか」という差であって、スマホがどうということは関係ない。
「漫画は一日30分」
「テレビは一日1時間」
「スマホは一日1時間」
と自分で決めた、もしくは両親と約束した利用時間を守ることができる、自分を律する意思の強さと素早く頭を切り替えられる回転の速さを持つ子が賢いのなんて当然のことだ。
医学的にどう、というのは日本医師会にもネット民にも申し訳ないが、確実に関係ない。

結局、スマホは使わせていいの?悪いの?

結論としては、賢い子供には寧ろ利用を推奨すればいいんじゃね?ということ。
本当に賢い子なら、使い方を示したりヒントを与えたり制限したりしなくとも、自然と自分に合った使い方、最も効率的で効果的な使い方を自ら見出して実践する。
逆に馬鹿な子なら、何をどうしたって効果なんてない
ゼロに何を掛けてもゼロなんだから、どれほど学力向上に効果的な利用方法だろうと、逆にスマホも漫画もテレビも制限しようと、無理やり勉強机に向かわせようと、教科書を開いたところでどうせ何も頭に入ってきていない。

人間が劇的に変わるのは、その人の性格(人格)を「劇的に変えるほど衝撃的な何か」に出会った時だけだ。
それは尊敬できる人に出会うことかも知れないし、事故や病気など生死に関わる事件かも知れないし、傍から見ればどうという事のない些細で日常的な出来事かも知れない。
いづれにしても本人が変わりたい、変わろうと自発的に思える何かがなければ外的衝撃や圧迫で根本が変わることはない。
だから「三つ子の魂百まで」は人によっては合っているし、人によっては外れているのだ。
こんな記事こんな記事は、それこそ50億にも迫る数の人類を個ではなく全体を平均化して推し量ろうなどという馬鹿げた試みによる、誤った見解に過ぎない。

出来る子は放っておけばいい。
出来ない子は視力低下しない程度に使わせればいい。

ただ、それだけのことだ。
うん、何だか書いていて馬鹿らしくもなってきたわ。